株式投資の勉強を始めたばかりで、
「どの銘柄を買っていいのかわからない」
と感じる人は多いと思います。わたしも株を始めた頃はそうでしたが、今でも銘柄を選ぶこと時に必ずチェックすることは、
業績が順調
株価がお買い得か(PERが低い)
チャートが上向き
です。
銘柄を選ぶときの、大前提にしたい3つの基本です。
この3つを基本にして「株探」で見られる「本日、昨年来高値を更新した銘柄」のページや「会社四季報」から銘柄を探していきます。この記事では「PER」にスポットライトを当てて、実例付きで解説します。基本を抑えて銘柄探しをマスターしましょう!
業績に注目した記事はこちら!
「銘柄の探し方がわからない」株初心者の疑問はこれで解決!【業績編】
そもそも「PER」とは?
そもそも「PER」とはなんでしょうか?
「株価が1株あたり利益の何倍の値がついているか」という指標です。
株価÷1株益で算出され、会社四季報や、企業の決算短信で確認することができます。一般的に15倍が標準とされています。割安かつ好業績な企業を探し出すことが大切です。
PERが低いほどいいは本当?
割安に放置されている企業を見つけることは比較的カンタンです。会社四季報などを見るだけです。しかし、PERが低ければなんでもよいという訳ではありません。
※会社四季報2020年夏号より引用
オープンハウス(3288)を例に見てみましょう。売上も利益も毎年拡大していますが、PERは2020年9月のPERは5.8倍です。不動産業や自動車関連も将来の期待が低いと考えられる業種はPERが低い傾向にあります。
反対に誰もが知っている飲食業はPER20倍、30倍も珍しくありません。これはわかりやすい業種なだけに人気もあり、優待目的で購入する人も多いため、PERが高くなる傾向にあります。ですから、飲食業で業績がよいのに10倍代のような銘柄があれば、投資のチャンスかもしれません。
業種ごとの平均は、「モーニングスターHPの業種別データ」のページで一度確認してみましょう。
業種や銘柄によってPERの高低はありますが、将来性もあるのにPERが低くいままの銘柄もあります。このような銘柄を見つけることが大切です。そして「将来性があるか」は、自分で考える必要があります。業績と株価を定期的に確認すること、決算発表やニュースなどをきっかけに株価が上昇し始めたら、市場に認知されたサインとなりますのでそのタイミングで買うようにしましょう。
PERの戦略は2つある
1.PER10倍前後の好業績株を買う
※会社四季報2020年夏号より引用
PERの戦略として、1番に抑えたいのは10倍前後のいわゆる割安な好業績銘柄です。ビーグリー(3981)の2020年6月4日現在の株価は1,528円で、PERは12.9倍(1,528÷118.4)、業績も2018年12月期から比べると利益は2倍以上となっています。事業内容は、スマホ漫画アプリ「まんが王国」を運営しています。新型コロナウィルス による外出自粛生活でも、自宅で楽しめるという点や、マンガは、一度読み出すと続きが読みたくなりますので、そのまま継続して読み続ける人も多いという点からしても、もう少し株価が上昇してもよいと考えられます。結果、2020年8月11日には2,392円まで上昇(PER20倍)にまで買われました。
2.高成長株をPER20倍前後かそれ以下で買う
PERが低ければよいという訳ではないと先ほどお伝えしました。20倍でも、場合によっては割安と判断されるケースがあります。それは、5年かそれ以下の期間で、利益が2倍以上になりそうな企業が PER20倍であるような場合です。
Hamee(3134)は、4年間で利益が2倍近くになっています。今後もこの成長が期待されると過程した場合、2020年4月期のPERは18.8倍(2020年6月4日現在)ですので、PER30倍くらいまでに評価されてもいいのではないかと考えます。(一株益72.8×30倍=2,184円)2020年9月7日の終値は2,397円です。Hameeは、スマホケースや、企業のネットショップ支援を行っている企業です。ですからこの銘柄も先ほどのビーグリーと同様、コロナによってネットショップを始める企業が増えたことによる業績向上、株価上昇です。 このような高成長株は、注目され出すと勢いよく上がることが多く、そのトレンドに乗って利益を取りやすいというメリットがあります。
まとめ
PERは、株価が割安であるかを見る大切な指標です。低ければ低いほどいいという訳ではありません。将来の期待がある・ないなど市場の評価にもよります。銘柄の見つけ方は、最初にもお伝えしましたが、「株探」の「本日、昨年来高値を更新した銘柄」のページや「会社四季報」からPERが10倍前後、高成長株であれば20倍くらいの銘柄を探し、業績がよいか確認してから買うことをオススメします。新高値を更新しているということは、その銘柄で含み損を抱えている人が少ないと考えられ、上昇しやすいからです。