この記事は、2025年1月10日に無料メールマガジンで配信したものです。
こんにちは。株好きFPのかたやま りえです。
冬休みも終わり、通常モードになってきましたね。
先日、個別相談いただいたかたからのご質問で、妥当なPERと株価の考え方について共有したいと思います。
まず、PERは株価が企業の利益に対してどれだけ割安かを示す指標で、
株価÷1株当たり純利益
で計算することができます。
PER10倍であれば、10年で買った株を回収できるということを意味します。
日本株全体の標準的な妥当PERは15倍と言われています。PER10倍で株を買って、PER15倍で売却すれば、50%の売却益を得ることができます。
ただ、小型成長株に関しては、標準的な成長率を上回るケースが多く、その場合はPERは15倍より高く評価されます。ここでは詳細な解説は割愛しますが、
標準的な利益成長率(年率10%程度)ならPER15倍くらいまで、高成長(年率20%程度)であればPER30倍くらいまで評価されることが多いです。
今回いただいた質問は、妥当PERを決めたあと、
「1株当たり純利益はいつの期を見たらよいですか?」
というものでした。私は、四季報が出している現在進行中の期の業績予想の1株当たり純利益で計算しています。例えば、妥当PER30倍で現在の株価が1,000円、1株当たり純利益が50円であれば、
1,000円÷50円=PER20倍
株価は半年から1年を先取りして動くと言われています。そのため、終わった期の業績でなく、現在進行中の期を見るということになります。
全体相場でも同じことが言えます。景気が停滞しているときに政府が財政出動したり、金利を下げたりすることで景気がよくなるという期待で株価は先に上昇し始めます。コロナショックのときがそれに当てはまります。
終わった期は過去の実績です。これから先もその企業が成長し続けるかを考えることが重要なので、そういう視点で見ることも大切です。
ステキな週末をお過ごしくださいね。
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