メルマガ

急激な金利上昇で株価に何が起こる?金利と株価の関係

Freeメルマガ記事

この記事は2024年5月30日に無料メールマガジンで配信されたものです。

こんにちは。

株好きFPのかたやま りえです。

先週に続き、日経平均株価も

グロース株も軟調な状態が続いています。

特に米国と日本の長期金利(10年金利)

が上昇していて、日本ではこの記事を

執筆している5月30日現在、

1.1%を記録しました。

これは2011年7月以来およそ

13年ぶりの高水準です。

先週、金利が上昇すると

借入コストが高くなるため、

資金が少ない企業や事業成長のための

投資をたくさんしたい企業にとっては

借り入れがしづらくなるため、

株安の要因になると話しました。

しかし、2024年に入って3月までは株高で

そのときも金利は上昇傾向でした。

金利が上昇するような局面でも、

株価が上昇する時期も

あるのはなぜでしょうか?

要因は一つではありませんが、

急激な金利の上昇に市場が驚いていること、

2025年3月の企業業績が減益予想であること

などが影響しています。

まず、2024年始めの株価上昇は、

2023年から続いていた企業業績が

好調なことも要因でした。

円安や米国景気の堅調、

コロナ明けによるインバウンド消費などで

株価は上昇していました。

この業績が好調なもとでの

緩やかな金利上昇は、

マーケットにとっては悪材料とは

受け止められないのです。

一方で、5月中旬までに

2024年3月期の決算発表がありました。

現在の2025年3月期の

業績予想が低いことと、

これまで日本では、

日銀がまだ利上げはしない

と言われていたのに、

早期利上げが浮上したことで、

急激に金利が上昇しました。

これらが株価が軟調になる

要因となっています。

2025年3月期の東証プライム上場企業の

予想純利益は前期比で2%マイナスと、

5年ぶりに減益になる見通しです。

企業は業績を保守的に発表するため、

上振れる可能性はありますが、

減益予想はやはり株価が

上がらない要因の一つです。

金利の急激な動きには、

マーケットが驚くことを

頭に入れておいてくださいね。

金利と株価の関係に関しては

『改訂版 金利を見れば投資はうまくいく』

こちらの本が参考になります。

気になる方は読んでみてくださいね。

それでは、ステキな週末をお過ごしくださいね。