森博嗣先生の『お金の減らし方』という本を読みました。森先生のことは『集中力はいらない』という本で知りました。この本もまた面白いのですが、いつも世間一般で言うことと逆の発想をされるところもいいのですが、深くその内容に共感してしまうのですっかり先生のファンになりました。私も含めみな、一般的に世間が言っていることを正しいと思いがちですが、いわゆるクリティカルシンキング(悪い意味ではない批判的思考)を日々心がけたいと思った次第です。
さて、この本の内容ですが、通常は私もFPとして
「本当に必要なモノを買いましょう、欲しいモノと必要なモノは違います」
と言っていますすが、この本は、その逆で必要なモノは買わない。そして欲しいモノにお金を使うと提唱しているのです。先生は、結婚当初から家計簿をつけ、収入がどんなに少ないころから1割は自分の欲しいモノを買っていいというルールを決めていたそうです。もう1割は、先生の奥様が自由に使えるので、家庭全体で2割です。いわゆる私も提唱している、手取り収入のうち、自己投資2割、運用2割、生活費6割の中の自己投資にあたると思います。お互い口出しはしないことがルールで、どんなに収入が上がってもこのルールを徹底されているそうです。また、必要なモノこそ買わないとおしゃっていました。欲しいモノがあれば、食事など(必要なモノ)を減らせばよいというのです。欲しいモノがハッキリ分かっているからこそ余計なモノは買わないというのです。自分の欲しいモノが分かっていないと、なんとなく買ってしまいお金はいつまでも増えないということです。食事を減らす(先生は1日1食だそうです)は少し極端ではありますが、なんとなく買うという行為は辞めたいですよね。お金は使ってこそ自分の価値を高め、満足感、幸せが得られます。自分のやりたいこと、自分の幸せは何かをよく知っている人は強いです。
お金の使い方だけでなく生き方のヒントにもなりますので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね。