こんにちは、株好きFPのかたやま りえです。
アメリカのシリコンバレーバンク、シグネチャーバンクが経営破綻したことで、金融危機の懸念でアメリカ株は大きく下げました。日本株の上昇基調もあっという間に暗いムードに変わってしまいましたね。
今回の経営破綻で、株価や債券、金利はどう動いたのかを解説し、私たちはリスク管理をどのようにしていけばいいのか考えてみましょう。
バイデン大統領は、今回の金融機関破綻について、アメリカの金融システムや預金の安全性を強調し、金融機関破綻時の預金保護は通常25万ドルですが、全額保護をする決定をしました。
また、FRBがこれまで継続すると言っていた利上げを停止するのではないかという思惑も浮上し、10年債利回りは、3月2日は4.044%あったのが、3月10日3.695%、3月13日3.515%まで低下しました。景気後退が懸念されると債券の金利は低下し、債券価格は上昇します。一方株価は、不動産株や銀行株は大きく下落し、ディフェンシブ銘柄である公益株は上昇し、ハイテク株の買い戻しもありました。ディフェンシブ株が上昇した理由は、景気が悪いときでも業績に影響が少ないことからです。ハイテク株が金利の低下で株価が上昇する理由は、ハイテク株は資金が少ない新興企業に多く、低い金利で資金調達できるため設備投資がしやすく業績向上につながるからで、よくある現象です。
なお、日本の長期国債の価格も下がりました。日銀がイールドカーブコントロールの上限を0.5%に引き上げた2022年12月以降、金利は上昇傾向にありましたが、3カ月ぶりに0.295%まで下がりました(債券価格は上昇)為替もアメリカからの危機回避で日本円が買われ、一時期132円台と1ヵ月ぶりの円高になりました。
株と債券は通常反対の動きになります。
株価上昇→債券価格低下(金利上昇)
株価下落→債券価格上昇(金利低下)
今ちょうどこのような動きになっています。
私たち投資家のするべきことは、リスク管理の徹底です。これからもっと株価が下落するかは誰にも分かりません。一方で、また株価が比較的すぐ戻る可能性も考えられます。業績がよい銘柄であれば買い増しを検討しても大丈夫ですが、その場合、どんなに業績がよくてもこのような状況が続けば株価は大きく下がりますので、どこまで下落したら失敗だったかを決めて、失ってもいい金額も決めたうえで買うことが大事になってきます。私もコロナショックのとき下落した株価を買い増ししましたが失敗もしました。失敗ありきで自分が失ってもいい金額を決めてくださいね。
私の株の失敗談とそこから学んだことがこちらの本に書いてあります。よかったら読んでみてくださいね。
『失敗は財産!株式投資がうまくいかないと思った時にやってはいけないこと&やるべきこと全15選』