つみたてNISAやiDeCoを始めて色々勉強しても、難しい言葉が次々出てきたり、選ぶ商品が多すぎたり…。いざ、口座を開設しようと思ってもどこにしたらいかもわからない。永遠と始められないと悩んでいませんか?私は今まで、60人ほどつみたてNISAとiDeCoの始め方を解説してきました。その中でよくあるご質問を一覧にしました。これを機会に、疑問を解決して買付け設定までしてしまいましょう。
証券口座選び
ネット銀行と窓口のある銀行の違いは?
ネット銀行は、つみたてNISAやiDeCoの扱っている商品の数が圧倒的に多いことと、信託報酬(運用中に毎日かかるコストのこと)の低い商品が揃っていることです。窓口のある銀行は、店舗代や人件費などの運営費がネット証券よりかかっていますので、信託報酬が高めの商品を販売したいため、信託報酬の高い商品しか扱っていません。
証券会社を選ぶ基準は?
先述した通り、ネット証券を選びましょう。楽天カードを持っているのであれば、楽天カードが使えますので楽天証券で、三井住友カードを持っている方は、SBI証券で使えます。(クレジットカードが使えるのはつみたてNISAのみでiDeCoや他の運用では使えません)その他であれば、マネックス証券や松井証券なども信託報酬の低い商品を取り扱っています。信託報酬が低い商品を始め、商品の取り扱い数が多いところを選びましょう。
口座開設するなら、ハピタス(ポイ活サイト)を登録してから開設するとポイントがつきおトクです。付与されたポイントは、Amazonギフトカード、楽天ンポイント、dポイント、Tポイント、Pontaポイントコードなど主要なポイントに交換できます。
口座開設時の注意点は?
口座開設をするにあたって、免許証やマイナンバーを用意するだけでなく、自分でいろいろ選択する必要があります。今までいただいた質問の中で、つまずきやすい点について解説します。
特定口座か一般口座どっち?
「特定口座源泉徴収あり」が1番手続きがラクな口座です。「特定口座源泉徴収あり」にすると、運用で出た利益に対して自動的に税金を徴収してくれますので、確定申告をする必要がなくなります。(確定申告することも可能)
ただし、つみたてNISAとiDeCoの場合は、運用益に対しての税金はかかりませんので、今回は関係ありません。今後、個別株投資や、つみたてNISAやiDeCoの枠を超えて運用することがある場合は、運用益に対して課税されますので、「特定口座源泉徴収あり」が手間が省けます。
配当金受領方法の株式数比例配分方式とは?
配当金の受け取り方法を選択します。株式数比例配分方式とは、個別株の配当金や投資信託の分配金などがある場合、証券口座の中で受け取ることができます。
従来方式(金融機関等で)は、銀行口座に振り込まれます。つみたてNISAとiDeCoしかやらない場合は関係ありません。
商品の選び方編
インデックス運用とアクティブ運用どっちがいいの?
結論から言うと、インデックス運用です。
理由は、つみたてNISAとiDeCoは10年以上の長期の運用を目的としたものだからです。過去の実績ですが、アクティブ運用よりインデックス運用の方が運用成績が良いと言う結果が出ています。アクティブ運用は値動きが激しいため、短期的には大きく上昇することがありますので、短期間の運用に向いていると言えます。
資産配分、国の配分はどうしたらいいの?
個人的には、長期的には世界経済の成長とともに右肩上がりになることを考えると、全世界株式インデックスのタイプがいいと思っています。株式と債券は、反対の値動きをします。株価が上昇しているときは、債券価格は下落しています。反対に、株価が下落しているときは、債券価格は上昇します。これが基本的な動きです。債券も投資対象にすると、利率は低下します。この反対の値動きをして、債券の利率が低いことを考えると、債券に資金を入れる余裕があるなら株式でいいかと思います。
なお、株式とREITは、ほぼ同じ値動きをしますが、過去の暴落時においてはリートの方が下落率が大きいという結果になっています。なお、つみたてNISAは、REITのみの投資信託は扱っていなくて、iDeCoは、REITのみの商品も扱われています。
分散投資って何?よくある誤解
分散投資とは、例えば投資信託を2つ運用しているからといって分散投資になるとは限りません。1つの投資信託しか運用していなくても、分散投資になることもあります。
例えば、日経平均に連動する投資信託を2本保有していても分散投資にはなりません。日経平均に連動する投資信託、アメリカS&P500に連動する投資信託、新興国株に連動する投資信託をそれぞれ保有していれば、分散投資になります。また、日経平均に連動した投資信託と日本国内債券の投資信託を運用している場合も分散投資になります。全世界株式の投資信託1本のみ運用している場合は、全世界の株式に分散投資していると言えます。
色々な手数料がありすぎてわからない!
つみたてNISAやiDeCoで知っておくべき手数料は、「信託報酬」のみです。
投資信託の手数料は、買付手数料、解約手数料などありますが、つみたてNISAとイiDeCoで知っておきたいのは、「信託報酬」のみです。信託報酬とは、運用中に毎日かかるコストのことです。例えば100万円の資金を運用していて信託報酬が1.5%の場合、一年間に係る信託報酬は15,000円になります。(実際の資金は投資信託の価格によって上下するため一律ではありません)もし、運用益が10,000円しか出ていなければ信託報酬で15,000円引かれてしまうので、資産は−5,000円になってしまいます。ですから、できるだけ信託報酬が低い商品を選ぶことが重要になります。ネット証券では、インデックス運用であれば、0.1%代の商品がたくさんあります。
信託報酬が安い商品はダメな商品なの?
信託報酬が安い=ダメな商品ではありません。一般的に、投資信託は同じような商品がたくさんあります。信託報酬が高いほど販売先の会社の利益になります。窓口がある証券会社や銀行は、信託報酬が高い商品ばかり扱っているのは、人件費や店舗内のコストがかかっているため、信託報酬が大きくないと利益が出ないからです。
運用後の疑問
ほったらかしでよいとも聞くし、たまには見直しも必要って聞くけどどっちが本当なの?
ほったらかしで良い場合は、アセットアロケーションを投資信託にお任せしている場合です。
アセットアロケーションとは、運用する資金を国や株や債券などにどのような割合で投資するのかを決めることです。
例えば、全世界株式インデックス1本運用している場合は、資産や国の配分は、運用会社が勝手にやってくれますのでほったらかしで大丈夫です。
複数運用している場合は、アセットアロケーションを調整(リバランス)する必要があります。
例えば、日本株インデックスを50%、先進国株を50%自分で決めていて、それぞれで保有している場合、運用していて日本株40%、先進国株60%の資産配分に変わった場合、2つのリバランスのやり方があります。
ひとつは、日本株を20%分追加購入する。もう一つは日本株を10%分購入し、先進国株を10%分売却する。このどちらかをしてリバランスする必要があります。半年に1回、もしくは1年に1回程度するとよいでしょう。
書籍やネットで調べてもわからない場合は、窓口のある証券会社で聞くのではなく、ネット証券のコールセンターに聞く、信頼できる中立的なファイナンシャルプランナーに確認するのがオススメです。